現場ビト

# 02

船水 綾乃

Ayano Funamizu

コンサルティング事業本部 第2部リーダーアソシエイト看護師、保健師、非感染性疾患対策、母子保健

看護大学で看護師・保健師資格を取得。卒業後は総合病院の脳外科・神経内科、ICU病棟で約5年間勤務した後、JICA海外協力隊で看護師隊員としてホンジュラスで子どもから高齢者まで、住民の健康に関する啓発活動に従事。大学院でグローバルヘルス・公衆衛生学(MPH)を学び、2021年アイ・シー・ネットに入社。ホンジュラスやパキスタンの保健分野に係るプロジェクトで業務経験を積んでいる。

看護を基盤にした国際協力への道

中学生のころ、途上国の保健医療の課題を知り、貧困や医療施設、人材の不足などから赤ちゃんやお母さんが適切な医療を受けられず、命を落とす現実に衝撃を受け、看護師だった母の影響もあり看護の道に進むことを決めました。国内で5年間、看護師として経験を積んだ後、JICA海外協力隊の看護師隊員としてホンジュラスで2年間、コミュニティにおける健康に関する啓発活動を行いました。その際、同国でアイ・シー・ネットがJICAの技術協力プロジェクトを行っていたことから、医療現場への支援だけでなく医療システムそのものも改善するコンサルタントの仕事に関心を持つようになりました。
帰国後はグローバルヘルスや公衆衛生について学ぶため大学院へ進学した後、インターンを経てアイ・シー・ネットに入社しました。看護師として被災地や途上国で医療支援をする道も考えましたが、現場で患者さんと関わっているだけでは成し遂げられない、根本的な保健システムや政策を変えたいという想いが強く、開発コンサルタントになる道を選びました。

アイ・シー・ネットでの仕事

JICAの技術協力プロジェクトでは、ホンジュラスの非感染性疾患対策(高血圧・糖尿病)や、パキスタンの母子継続ケアに関するプロジェクトに従事しています。ホンジュラスでは、患者や住民向けに啓発活動に取り組んでおり、パキスタンでは妊婦や乳児が適切な治療を受けられるような仕組み作りをしています。
日本で看護師・保健師として働いていた現場経験や日本の医療システムを知っているということは、こうしたプロジェクトに大変役立っています。なかなか改善が進まないこともありますが、現場に入り込んで、地道に活動していくことの大切さを感じています。
また、最近ではJICAの民間連携事業で医療関係の企業の海外展開も支援しています。ODAのプロジェクトとは違うことも多いですが、社会課題解決という目的は同じですし、日本が持つ良いものを世界に広げていくことにやりがいを感じます。 

未来のこと

保健分野にも色々なテーマがあるので、日本で看護師として実務経験をしてきたからこその強みも活かして、専門家としての幅と深さを広げていきたいですね。中でも関心の高い非感染性疾患や保健システムの専門性は一層深めていきたいと思っています。そしてゆくゆくは、プロジェクトマネージャーとして、途上国の保健医療を良い方向へリードしていきたいです。

2024.07

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